読み手が Maple コマンドの知識を持たなくても、埋め込みコンポーネントを使用して、計算からの情報の表示、読み手からの入力の取得、または、ボタンをクリックして実行する計算などの操作をすべて行うことができます。ドキュメントブロックや表を含め、Maple ドキュメントのどの部分にも挿入することが可能です。各コンポーネントの詳細については、該当のヘルプページを参照してください。
この簡単な例では、スライダーとその現在値を示すラベルを挿入します。
1. 埋め込みコンポーネントを挿入する位置にカーソルを移動します。
2. [コンポーネント(Components)] パレットで、[スライダー(Slider)] 項目をクリックします。スライダーがドキュメントに挿入されます。
3. [コンポーネント(Components)] パレットで、[ラベル(Label)] 項目をクリックします。ラベルがスライダーの横に挿入されます。
4. ラベルコンポーネントを右クリック (Macintosh の場合は Control キーを押しながらクリック) します。[コンポーネントプロパティ(Component Properties)] を選択します。[Label Properties] ダイアログが表示されます。図 10.2 を参照してください。.
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図 10.2 : [Label Properties]ダイアログ
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図 10.3 : [Slider Properties]ダイアログ
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5. コンポーネント名を SliderLabel に設定し、[OK]をクリックします。
6. スライダーコンポーネントを右クリック (Macintosh の場合は Control キーを押しながらクリック) します。[コンポーネントプロパティ(Component Properties)] を選択します。[Slider Properties] ダイアログが表示されます。図 10.3 を参照してください。
7. コンポーネント名を Slider1 に設定します。
8. 最小値を 0、最大値を 100 に設定します。
9. 大きな目盛りを 20 に、小さな目盛りを 10 に設定します。
10. 処理を定義するため、[編集(Edit)] ボタンをクリックして [値が変わったときの動作(Action When Value Changes)] を表示します。表示されたダイアログで、ラベルコンポーネントのスライダーの値を表示する処理をプログラミングすることができます。ダイアログには、埋め込みコンポーネントのプログラミング方法に関する指示が含まれています。use...in/end use; の文で、パッケージを呼び出さずにパッケージコマンドを使用する、簡略形式を使用したルーチンを指定することができます。このコマンドの詳細については、?use で表示されるヘルプページを参照してください。
11. ダイアログの一番下にある end use; の文の前に、以下のコマンドを入力します。
Do(%SliderLabel(caption)=%Slider1(value));
12. [OK] をクリックします。
13. [ドラッグ時に値を自動更新(Update Continuously while Dragging)] のチェックボックスが選択されていることを確認します。
矢印のインジケーターを移動すると、スライダーの値が [Label] のキャプションフィールドに表示されます。
このコマンドの詳細については、?DocumentTools[Do] で表示されるヘルプページを参照してください。