RootFinding[Parametric][DiscriminantVariety] - パラメトリック多項式システムの discriminant variety の計算
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使い方
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DiscriminantVariety(sys, vars, pars)
DiscriminantVariety(eqs, ineqs, vars, pars)
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パラメータ
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sys
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方程式および有理多項式間の絶対不等式のリスト
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vars
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名前のリスト; 変数
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pars
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(オプション) 名前のリスト; パラメータ
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eqs
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=0 の形式の方程式を表す有理多項式 のリスト
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ineqs
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の形式の制約不等式を表す有理多項式 のリスト
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モデルの説明
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呼出手順 DiscriminantVariety() は方程式および不等式システム
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の discriminant variety を変数 およびパラメータ について計算します。
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discriminant variety は特異点、重複度が より大きい解や での解を含むシステムのすべての臨界点を表す 1 変数多項式の判別式の一般化として考えることができます。低次元のパラメータ空間のサブセットになります。詳細については、下記「リファレンス」に挙げられている D. Lazard および F. Rouillier による論文を参照してください。
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discriminant variety は、同一オープンセル (open cell) から選択されたパラメータ値に対してシステム の解の数が一定になるように、パラメータ空間を開いた、最大次元のセルに分割するという特性を持っています (CellDecomposition 参照)。
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入力システムは以下の特性を満たす必要があります:
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ほとんどの複素パラメータ値に対して最低でも 1 つ、最大でも有限数の複素解が存在する (すなわち、システムは一般的に可解で、一般的に 0 次元である)。
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ほとんどの複素パラメータ値に対して解の重複度は を上回らない (すなわち、システムは一般的に根基である)。具体的には、入力方程式に平方因子は含まれていない。
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上記のいずれかの条件に違反すると、エラーメッセージが返されます。
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結果は discriminant variety が各内部リストの多項式の解集合の和になる の多項式のリストリストとして返されます。
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が省略されている場合、 における変数ではないすべての名前がデフォルトで使用されます。
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このコマンドは最小の discriminant variety の計算を試みますが、失敗した場合は適当な上位集合を返します。
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このコマンドは RootFinding[Parametric] パッケージの一部であるため、DiscriminantVariety(..) 形式での利用はその前に with(RootFinding[Parametric]) コマンドが実行されている場合に限ります。ただしコマンドをロングフォーマット RootFinding[Parametric][DiscriminantVariety](..) で指定すると、いつでも利用可能です。
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アプリケーションと例題
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with(RootFinding[Parametric]):
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DiscriminantVariety([a*x^2=1,y+b*z=0,y+c*z=0,c>0],[x,y,z]);
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| (4.1) |
1 番目の例の discriminant variety は です。
の場合、1 つ目の方程式の解は にあります。 の場合、2 番目および 3 番目の方程式が同じになり、システムは無限の解数を持つ未定のシステムになります。最後に、 の場合は不等式 の境界例になります。
下記 1 変数の例では、2 次多項式の既知の判別式を計算します。
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DiscriminantVariety([x^2+a*x+b=0],[x]);
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| (4.2) |
以下は、もう一つの呼出手順の使用例です。
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DiscriminantVariety([x^6+a*x^2+b],[a],[x],[a,b]);
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| (4.3) |
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DiscriminantVariety([x^6+a*y^2-a=0,x^6+a*y^2-b=0],[x,y]);
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Error, (in RootFinding:-Parametric:-DiscriminantVariety) cannot solve the system: there is a nontrivial relation between the parameters, a-b
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上記システムの解は のときのみ存在し、一般的に可解なシステムではありません。
下記システムでは、解はすべてのパラメータ値においてそれぞれ、重複度が より大きいか、無限に存在します。
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DiscriminantVariety([x^2+y^2=a^2,x=a],[x,y]);
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Error, (in RootFinding:-Parametric:-DiscriminantVariety) cannot solve the system: either there are infinitely many complex solutions, or there are solutions of multiplicity > 1, for almost all parameter values
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DiscriminantVariety([x=a*y,y=a*z,x=a^2*z],[x,y,z]);
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Error, (in RootFinding:-Parametric:-DiscriminantVariety) cannot solve the system: either there are infinitely many complex solutions, or there are solutions of multiplicity > 1, for almost all parameter values
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次の例は、空間における 2 つの線と 2 つの点を表しています。変数の数より方程式の数の方が多いシステムの例です。
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DiscriminantVariety([-z^2+z*x-y^2+y=0, -z^2+z*x+y*x-y-x+1=0, z^2-z*x+y^2-2*y+y*x-x+1=0],[y,z]);
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| (4.4) |
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リファレンス
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Lazard, D., and Rouillier, F. "Solving parametric polynomial systems." Journal of Symbolic Computation. (2007).
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