DynamicSystems[RouthTable] - 多項式のラウス表の生成
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使い方
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RouthTable(p, s, opts)
RouthTable(p, s, ohp, opts)
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パラメータ
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p
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algebraic; 実係数 (または記号係数) 多項式
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s
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name; 多項式 p の変数
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ohp
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(optional); left または right (デフォルト)
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opts
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(optional) option = value の形式の方程式; RouthTable コマンドのオプション値
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説明
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RouthTable コマンドは多項式 p のラウス表を行列形式で返します。パラメータ s は多項式 p の変数です。この表は、複素平面上の右半開平面または左半開平面における多項式 p の根の個数を求めるために使用できます。
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StableCondition=true オプションが指定されている場合、RouthTable コマンドは多項式が安定する条件の式を出力します。この場合の戻り値はラウス表の行列ではありません。詳細については、「オプション」の項を参照してください。
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表には分数が含まれないよう、多項式は計算の各段階において調整されます。
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表の右列は、その行に関連付けられている多項式の最大次数に対応する s の累乗で構成されています。s の累乗 (リスト) が括弧付きの場合、その行に関連付けられている元の多項式が退化多項式である (ゼロに等しい) ことを示しています。その場合は 1 つ前の行に関連付けられている多項式の導関数が使用されます。退化多項式は z および -z の零点が与えられた多項式 p に存在することを示しています。
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右半開平面に存在する多項式の零点の個数は、表の 1 列目で符号が変わった回数から求まります。
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オプションパラメータ ohp は表における符号の変化回数を右半開平面での零点の個数とするのか、それとも左半開平面での零点とするのかを指定します。ohp が left の場合は p に s -> -s 変換を適用し、左半開平面に存在する零点を右半開平面に移動させ、ohp が right の場合はその逆が行われます。したがって、1 列目における符号変化の回数は左半開平面における零点の個数になります。
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オプション
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opts 引数は option = value 形式で指定する任意の引数で、option には以下に説明されている名前のいずれかを指定できます。これらの引数はキーワードパラメータで、方程式の左辺がキーワード、右辺がその値です。各キーワードパラメータにはパラメータが渡されない場合に使用する初期値が割り当てられています。
以下は各キーワードパラメータの説明です。各説明の 1 行目は左辺にキーワード、右辺に値の型で引数の形式を示しています。真偽 (truefalse) 型の場合、キーワードのみを渡すことは真 (keyword = true) を渡すことに相当します。
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正規化されたエントリでラウス表を構成するよう指定します。これにより、表または求められたのブール式はより単純なエントリで構成されたものになります。デフォルトはキーワードパラメータ stablecondition の値と同じです。
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stablecondition = truefalse
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Matrix (行列) ではなく、ブール式を戻り値として得たい場合に指定します。true は多項式のすべての零点が左半開平面 (ohp が left のときは右半開平面) 上に存在するための条件式を得たい場合に指定します。デフォルトは false です。
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例
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| (5.1) |
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| (5.2) |
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| (5.3) |
1 列目には 1 回の符号変化が見られます。したがって、右半開平面には 1 個の根が存在します。 は、退化多項式を表すため、虚軸に根が存在する可能性があります。左半開平面を確認します。
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| (5.4) |
1 列目には 2 回の符号変化が見られます。したがって、左半開平面には 2 個の根が存在します。すでに右半開平面で見つけた 1 個の根と合わせると、この 5 次の多項式の根を 3 個見つけたことになるため、残り 2 個は虚軸に存在することになります。
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| (5.5) |
ブール式は、多項式のすべての根が左半開平面に存在する場合に限って true (真) となります。この例では、両係数が正数の場合に「真」が返されます。
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参考文献
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[1] M. Benedir and B. Picinbono, "Extended Table for Eliminating the Singularities in Routh's Array," IEEE Transactions on Automatic Control, vol. 35, no. 2, February 1990, pp. 218-220.
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