opts 引数は option = value 形式で指定する任意の引数で、option には以下に説明されている名前のいずれかを指定できます。これらの引数はキーワードパラメータで、方程式の左辺がキーワード、右辺がその値です。各キーワードパラメータにはパラメータが渡されない場合に使用する初期値が割り当てられています。
以下は各キーワードパラメータの説明です。各説明の 1 行目は左辺にキーワード、右辺に値の型で引数の形式を示しています。真偽 (truefalse) 型の場合、キーワードのみを渡すことは真 (keyword = true) を渡すことに相当します。FrequencyResponse コマンドでは下記オプションの他に多くの標準のプロットオプションが使用できます。詳細については、plot,options を参照してください。
周波数の単位を指定します。true の場合は単位が Hertz で、それ以外の場合はラジアン/秒です。デフォルトは DynamicSystems[SystemOptions] によって割り当てられます。
周波数軸の目盛りを指定します。true の場合、目盛りは線形で、それ以外 (デフォルト) の場合は対数です。
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method = function または matrix
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周波数応答を計算するための method を選択します。function method では sys の伝達関数を生成し、それらを選択された周波数で評価します。matrix method では sys の状態空間行列を生成し、特定の z 値で代入された式 C . (z*I - A)^(-1) . B + D を評価します。デフォルトでは、function method を周波数領域に属するシステム (TF, Coeff, および ZPK) で使用し、matrix method を時間領域に属するシステム (DE および SS) で使用します。
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output = response, frequency, range またはそれらのリスト
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FrequencyResponse の出力を指定します。response は周波数応答、すなわち、複素数値ベクトルの行列を返します。frequencies は入力周波数、すなわち、実数値ベクトルを返します。range は入力周波数の範囲を返します。これらの名前のリストの場合、各名前を個別に指定した場合に返される戻り値を要素とした式の数列を返します。デフォルトは response です。
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parameters = set( name = complexcons ) または list( name = complexcons )
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sys におけるパラメータの数値を指定します。この設定は SystemOptions(parameters) の設定より優先されます。各方程式の右辺の数値はモデルを定義する式の左辺の名前に代入されます。代入時に、代入される値が正しいかどうかの確認は行われません。たとえば、複素数値を多項式の係数に代入することもできます。モデルの作成時にもともと複素数値が割り当てられていた場合は警告が発生します。
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range = range( realcons )
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プロットする周波数の範囲を指定します。デフォルトでは、選択したサブシステムの伝達関数の零点および極の位置に基づいた適切な範囲がプロットされます。
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subsystem = [ posint, posint ] またはそれらのリスト
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多入力 / 多出力システムのサブシステムを選択します。選択する各サブシステムは、出力 (1 つ目) および入力 (2 つ目) の 2 つのインデックスで構成されるリストで指定します。たとえば、2 つ目の入力から 1 つ目の出力へのサブシステムは と指定します。複数のサブシステムを選択するには、リストリストを指定します。デフォルトでは、Fortran オーダーを使用してすべてのサブシステムが選択されます。すなわち、m x n のシステムではデフォルトのサブシステムのリストは [ [1,1], ..., [m,1], ..., [1,n], ..., [m,n] ] になります。