DEtools[Closure] - 線形微分作用素の閉包を計算
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使い方
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Closure(L, Dx, x, p, func, tord)
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パラメータ
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L
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係数が x の多項式であるような Dx についての多項式
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Dx
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x に関する微分作用素を表す変数
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x
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変数
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p
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(オプション)x についての既約多項式
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func
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(オプション)Maple コマンドまたはユーザ定義のプロシージャ
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tord
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(オプション)termorder=TO の形式の方程式
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説明
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L を、標数 0 の場 上の x に関する 1 変数多項式を係数とする、Dx についての多項式として与えられる線形微分作用素とします。コマンド Closure(L,Dx,x) は L の閉包の基底を構築しますが、その要素 R は作用素 P と、P を左から割り切らない k[x] 上の多項式 f に対して を満足します。
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オプションの 4 番目の引数 p が与えられた場合、Closure(L,Dx,x,p) は既約多項式 p における L の局所的閉包を構築します。出力は、その要素 R が を満足するようなジェネレータのリストとなります。
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オプションの引数 func を用いて関数を指定することができます。これは結果の係数に適用されます。factor や expand がよく使われます。
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オプション引数 'termorder'=TO (TO は MonomialOrder 型)により、特定の項の順序に対する Groebner 基底の計算を閉包に対し適用することができます。
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互換性
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DEtools[Closure] コマンドは Maple 15 より導入されました。
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例
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微分作用素 L に対し、
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L := Dx^4*x^2-4*Dx^3*x+(6-x^4-2*x^3)*Dx^2+2*Dx*x^2+x^5+x^4-2*x;
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| (5.1) |
L の閉包を計算。
| (5.2) |
以下の例では、項順序 の Groebner 基底の計算を、計算される微分閉包に適用します。
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A := Ore_algebra:-diff_algebra([Dx,x],polynom=x):
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TO := Groebner:-MonomialOrder(A,'plex'(Dx,x)):
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Closure(L,Dx,x,'termorder'=TO);
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| (5.3) |
x における局所的閉包 L を計算。
| (5.4) |
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参考文献
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Tsai, H. "Weyl closure of a linear differential operator." Journal of Symbolic Computation Vol. 29 No. 4-5 (2000): 747-775.
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Chyzak, F.; Dumas, P.; Le, H.Q.; Martins, J.; Mishna, M.; Salvy, B. "Taming apparent singularities via Ore closure." In preparation.
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