Maple 9.5 グラフィカルユーザインタフェース (GUI) の改良
Maple 9.5 では 2 つのワークシートを提供しており、両方のワークシートから Maple エンジンや Maple 9.5 の新機能にアクセスすることが出来ます。
デフォルトでは、ワークシートはスタンダードワークシートインターフェイスで開かれます。クラシックワークシートインターフェイスは Windows と Linux, Unix のプラットフォームに用意しており、スタンダードに比べ少ないメモリで利用することができます。Windows では、スタートメニューより「プログラム」->「 Maple 9.5」->「Tools」->「Worksheet File Association Selector」を選択しインターフェイスを選択することが出来ます。
もしご使用のマシンの物理メモリが推奨値より低い場合は、クラシックワークシートインターフェイスを使用されることをお勧めします。
Maple 9.5 はワークシート・インターフェースへの多くの新しい特徴および改良を含んでいます。最も重要な改良は、スタンダード、クラシックおよびコマンドラインインターフェースから利用できる Math Dictionary です。
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Math Dictionary
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Maple 9.5 の Math Dictionary には 5000 以上の数学関数などの定義が含まれていますので、Web などから探す必要が無くないります。それぞれの定義 (コンテンツ) にはヘルプシステムの辞書のコンテンツ (Dictionary Contents) タブのアルファベット順にリストからアクセスすることや、ヘルプページからリンクからアクセスできます。また、あなたのワークシートに Math Dictionary へのハイパーリンク張ることもできます。
スタンダードワークシートインターフェイスでは、300 以上のグラフや数式を含む定義が含まれています。また、ヘルプページのリンクから定義されている短い定義のものはポップアップで表示されます (スタンダードワークシートのみ)。ポップアップで表示されるものはオプション (Options) ダイアログより不能にすることもできます。
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コマンド補完 (スタンダードワークシートのみ)
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ワークシートにコマンドを入力し始めると、Maple はその入力と Maple のコマンドを比較します。もしそれが唯一の形であれば、Maple はワークシートにそのコマンドのツールチップを表示します。そして、続けてコマンドを入力していくかもしくは ENTER キーを押すと表示されているコマンドを自動で入力できます。この機能はオプション (Options) ダイアログより不能にすることもできます。
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ダイアログの確認 (スタンダードワークシートのみ)
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デフォルトでは、確認ダイアログはアクションごとに表示されます。これらのダイアログはスタイルの変換時や、標準の数学方程式におけるエラーの表示、再始動時の警告、大きな RTF のコピーを行う場合の確認を含みます。Maple 9.5 では一つもしくは全ての確認をオプション (Options) ダイアログより不能にすることもできます。
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ContextMenu パッケージ
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Maple では出力の上で右クリック (Macintosh の場合、Control を押したままクリック) した際に、コンテクストメニューが表示されます。ContextMenu パッケージは Maple のコンテクストメニューを制御・改良する為のツールを含んでいます。
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Elision - 数値とリスト (スタンダードワークシートのみ)
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オプション (Options) ダイアログの数値 (Precision) タブでは桁数や用語の省略を設定することができます。省略の設定では用語や精度の表示にかんして、リードやトレイルの要素の最大値を制御できます。主要でトレイルする桁数 (あるいは用語) の数と同様に省略が使用されるしきい値をセットすることができます。例えば、10 で省略桁数のしきい値をセットする (主項桁 2、末項桁 2 ) ことは、階乗の計算 20! の結果を返します。
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24[ ... 15 digits ... ]00
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省略は全体的にあるいはセッションに適用することができます。
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テキストのハイライト (スタンダードワークシートのみ)
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ワークシートのテキスト部分や入力部分をハイライトを使用して強調することが出来ます。このオプションはフォーマット (Format) メニューの「文字 (Charactor)」->「ハイライト(Highlight)」より設定することができます。
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Math Dictionary の定義や Maplet へのハイパーリンク (スタンダードワークシートのみ)
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Maple の前のバージョンでは、ウェブページや電子メール、ワークシート、ヘルプトピックにリンクを張ることが出来ましたが、Maple 9.5 ではそれたに加え Math Dictionary や Maplet へリンクが可能になりました。Maplet へのリンクの場合、リンクをクリックすると別の Maple セッションが起動し、Maplet を起動します。
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インタラクティブ・プロットビルダー
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プロットビルダーは Maple 9.5 で大きく改良されました。多数の数式を同時に扱うことや、マウス操作でグラフを追加することが可能になりました。
また、サポートするプロットのタイプも追加され、アニメーションが追加された他に、プロットやアニメーションを作成するのではなく、Maplet を使用しプロットのパラメーターの値をダイナミックに調節することがでます。
プロットビルダーにはツール (Tools) メニューの 「アシスタント (Assistants)」->「プロットビルダー (Plot Builder)」よりアクセスできます。詳細は、worksheet,interactive,plot を参照して下さい。
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計算の中止 (スタンダードワークシートのみ)
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計算を中止する再に、割り込みアイコンのクリックしすると、Maple は計算が中断されたことを示す短い警告メッセージを返します。しかしながら、5秒の後にカーネルから何のリクエストもない場合、数学エンジンを再スタートするダイアログが表示されます。あなたのシステムがカーネルと通信することができない時は、このメッセージはあなたのオペレーションを中断することができないことを示しています。対話型の Maple デバッギング機能は、割り込み (手のマーク) アイコンのそばでデバックアイコン (虫のマーク) をクリックすることにより起動されます。
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ファイルメニューを使用し Mathematica Notebook を開く (スタンダードワークシートのみ)
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ファイル (File) メニューの開く (Open) より、Mathematica(R) の notebook (拡張子が .nb) のファイルを開くことができます。Mathematica notebook を翻訳する場合、これらの notebook の中のほとんどの要素は Maple ワークシート内で等価の物に置き換えられます。詳細は、MmaTranslator を参照して下さい。
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オプション・ダイアログ (スタンダードワークシートのみ)
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ツール (tools) メニューより新しいオプション (Options) ダイアログにアクセスできます。このダイアログには、一般 (General)、I/O 表示 (Display)、インターフェイス (Interface)、数値 (Precision) の 4 つのタブが含まれ、様々なオプションにアクセスすることを可能にます。
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使いやすくする為に、チェックボックスやドロップダウンリストに取り替えられました。
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ワークシートに関連したオプションは一般 (General) タブでアクセスすることができます。
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表示に関するのオプションは I/O 表示 (Display) タブでアクセスすることができます。
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インターフェイス (Interface) タブは、メニューのチップスあるいは確認ダイアログが表示されても、追加のオプションをセットすることができます。
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新しい数値 (Precison) タブは桁数および用語の省略をセットするためにオプションです。
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パレット (スタンダードワークシートのみ)
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Maple では、4 つのパレット (数式、行列、ベクトル、シンボル) を用意しており数式などを容易に作成したり編集することができます。Maple 9.5 のスタンダードワークシートインターフェイスではパレットはワークシートの左側に自動的に表示されています。また、コンテクストメニューを使用してパレットをワークシートの上側や下側、右側に移動することができます。Windows と Mac OS X では、パレットの位置を決めるのにマウスのドラッグ・アンド・ドロップで移動することも出来ます。また、これまでのバージョンと同様に、一部もしくは全てのパレットを隠すこともできます。
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パレットからコマンドの入力方法
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パレットからコマンドを指定し入力するには、パレットのアイコンをクリックすることでワークシートにコマンドを挿入できます。
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追加のパラメーターを入力しなければならないエリアは、メニューバーのスタイルのドロップダウンリスト中の Maple Input Placeholder と表示され、強調表示されます。
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パレットは Maple コマンドをマウスで囲み選択した状態で使用することができます。例えば、ワークシートに sin(x) と入力し、それをマウスで選択した状態で、数式パレットの不定積分を選択すると、ワークシート上には、int(sin(x),%x) と表示され、%x が Maple Input Placeholder になりますので、%x に積分変数を入力します。
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プロット (スタンダードワークシートのみ)
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アニメーションの操作
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フレームを指定するスライダーが追加されましたので、見たいフレームでのプロットを見ることができます。また、フレームスピード (FPS) を表示しており、スピードを増減した時の値を確認することもできます。
また、アニメーションを順向き、逆向きと変化させ確認することもできます。
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2-D プロットの自動強調
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2-D プロットでは、線や多角形、座標点にマウスを移動するとを強調させて表示します。
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2-D プロットの座標の表示
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2-D プロットではマウスのカーソルの座標を確認することができます。カーソル位置に対応する座標はワークシートのコンテクストバー (左上部) に表示されます。
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2-D プロット、3-D プロット、アニメーション縮尺と移動
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Scale か Pan を選択すると、グラフのサイズの縮尺を変更したり、グラフの位置を移動することが可能になります。しかし、この操作はプロット構造が変わらないことに注意してください。これらのオプションはコンテクストメニューの Transform からアクセスすることができます。
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RTF コピー - 大域のコピー (スタンダードワークシートのみ)
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ワークシート中の大域をコピーする場合、処理時間は増加しますので、すべてのリッチ・テキスト・フォーマット (RTF) のコピーが出来ない場合があるかもしれません。Maple 9.5 では、大域をコピーする時のために、RTFコピーをしないようにする Always にすることができます。また、増加した処理時間が問題でない場合 Never を選択します。
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上付き文字と下付き文字 (スタンダードワークシートのみ)
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太字やイタリック体およびアンダーライン等の文字スタイルに加えて、Maple 9.5 では、上付き文字と下付き文字の指定することが可能になりました。上付き文字や下付き文字を指定するには、文字を選択しツール (Tools) メニューの「文字」->「上付き文字」もしくは「下付き文字」を選択します。
もし、あなたのスタンダードワークシートに上付き文字や下付き文字が含まれているなら、クラシックワークシートで開いた場合、通常のサイズで表示されます。上付き文字や下付き文字は、RTF や LaTeX、HTML にはそのまま出力することができます。
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ツールメニュー (スタンダードワークシートのみ)
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ツール (Tools) メニューはアシスタント (Assistants) の単位変換 (Unit Converter) やプロットビルダー (Plot Builder) に簡単にアクセスすることができます。また、線形代数や多変量の微積分計算を行うチューター (Tutor) にアクセスすることもできます。
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